いざという時のための受け身の取り方

いざという時のための受け身の取り方

バイクで転んだ時の受け身の取り方

ライダーにとって、バイク走行時の転倒というのはある意味で避けられないものです。
もちろん、できるだけ転倒を防ぐための安全策を講じながら走るものですが、予測できない事態によって転倒する可能性があるからです。
それだけに、バイクに乗るのであれば転倒に備えておくことが自分の身を守るために欠かせません。
その一つの方法が、受け身を取るということです。

バイク転倒による死亡につながる重大事故においては、頭部の損傷が全体の半分くらい、胸部の損傷が3割くらいを占めています。
そして、1割が腹部が原因で死亡しています。
こうしたことを考えると、頭部を重点的にして、上半身を守るための受け身の仕方を覚えておくことが重要だと分かります。

バイクで転倒する時には、たいていの場合手や肘、膝が一番初めに道路に触れます。
こうした部位を上手に使って受け身を取ることができれば、上半身にかかる衝撃を和らげることができます。
そのため、グローブを装着し、肘と膝のプロテクターを身に着けることが安全のために大きな効果を果たすことが分かります。

その上で、バイクが傾き転倒、つまりライダーがバイクから落ちる瞬間に、上半身を丸めて頭部を上に残すような姿勢にします。
背中側から着地するようであれば、着地の瞬間に肘から腕までを地面に対して振り下ろすようにして衝撃を吸収します。
この際、同時にかかとも地面にぶつけるようにできると、体のいくつもの部分で受け身を取れることになります。

ポイントとなるのは、頭を地面に打ち付けないようにお腹側に丸めることです。
また、意識して腕を地面に打ち付けるようにして、衝撃がかかる部位を上半身以外のところにすることも重要です。
このように、意識的に体を動かして、重要な部分を守る感覚を身に着けるようにしましょう。

受け身の練習方法

実際に転倒し落下する場合、道路に体がぶつかるまでほんのわずかな時間しかありません。
そのため、頭で考えていても受け身を取るのはかなり難しいです。
効果的な受け身をするためには、繰り返し練習して体で覚えさせるしかないのです。

練習をする際には、まず畳やクッションの上などで、体に衝撃がかかっても大丈夫なところで行います。
そして、立っている状態から横、もしくは背中側に倒れ込むようにして転び、腕を中心として地面を打って衝撃を吸収する感覚をつかみます。
倒れる角度や倒れる方向を変えながら、どうしたら頭や胸を地面に打ち付けないようにできるかを確かめてみましょう。
そして、瞬時に考えなくても腕などが出るようにします。

受け身は無意識にできるくらいまで練習しないと、いざという時に出てきません。
繰り返し、そして定期的に練習して安全のために普段から備えておきましょう。

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