夜は車から見えやすい色にしよう

夜は車から見えやすい色にしよう

バイク王が行った実証実験

バイク買取で有名な「バイク王」は、単にバイクの流通だけでなく、より快適で安全なバイク走行をしてバイクを楽しんでもらえるようさまざまな取り組みを実施しています。
その一つとして、2014年に「夜間の安全と色彩に関する実証実験」というものを行っています。
この実証実験の目的は、暗くなって見えづらくなる夜の時間にどの色がより目立つか、逆にどんな色だと視認性が下がってしまうのかを確認するものです。

バイクはただでさえ自動車と比べて車体が小さいため、見づらいものです。
しかもライダーは黒などの暗い色を基調とした服装をしていることも多く、周りから発見しづらいことがあります。
そこで、こうした実証実験を通して、より安全な夜間走行をするための提言をしているのです。

見えやすいのは蛍光のイエローと白色

実証実験では、バイク本体と共にヘルメットの色についても検証しています。
こうした実験はすでに40年以上も前になされていますが、現在ではヘッドライトの性能や光色も変わってきています。
また、街灯についても、ライダーが身に着ける服やヘルメットの色彩も変わってきています。
そこで、現代のバイク事情に合った形での実験をしています。

実験の内容としては、卓球で使うボールを15色に塗って、暗い中で参加者に視認してもらいます。
最初に置いた場所からだんだん近づけていき、どの場所ではっきりとボールのことを認められたか、その距離によって視認性の高さを判断するという方法でなされています。
実験の状況をリアルにするために、夜の一般道に近い環境で実施しています。

その結果、一番視認性が高かったのは蛍光のイエローということが分かりました。
最も見づらい色が視認された9.5mに比べると、蛍光イエローは47.5mで視認でき、5倍くらいの見えやすさとなりました。
次に視認性が高かったのは白色で、47.1mとほぼ蛍光イエローと同じでした。

見えにくい色は黒

逆に、この実験で一番見えづらかったのが、黒色でした。
上記のように、10mを切る距離にならないとボールの存在を認めることができなったのです。
この近距離だとバイク走行時に回避行動を取るのは実質的に不可能ですので、いかに黒色が夜間においてはハイリスクかが分かります。

それから、一般的に見えやすいと思われているものが、それほどでないという結果も出ています。
たとえば、なんでも蛍光色の方が見えやすいと思われがちですが、ピンクの場合は蛍光色よりも普通の色の方が見やすいことが分かっています。
また、同じ蛍光色でも、イエローに比べるとグリーンは視認性が7割程度に落ちてしまうという結果も出ています。
こうした結果を踏まえて、より見やすい蛍光イエローや白を使ったヘルメットや服装を選ぶことの重要性が分かります。

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